【言葉の矢】思わず出た一言と、心に残る後悔

駐車場から車を出そうとしたときのことでした。

右側から車がゆっくりと近づいてきていたので、私は止まってその通過を待っていました。

 

ちょうどそのとき、一人の年配の女性が右から左へ横断しようとして歩いてきました。私が止まっているのを見て、「早く行け」とでも言いたげな仕草を、怒ったような顔でしてきました。

 

私は「車が来ているから動けないんです」と心の中でつぶやきながらも、彼女がそのまま歩いてくれれば何の問題もなかったのに、と思いました。ですがその車は、思いのほかゆっくりとしか進んでいかず、もどかしい時間が流れました。

 

女性は再びこちらを睨むように振り返り、怒りを込めたような手の動きでもう一度「早く行きなさい」と促してきました。そしてようやく、車の存在に気づいたのか「ああ」と何かを言いながら、歩いて行かれました。

 

私はようやく車を左に出しながら、つい大きな声で「モオツー!」と声を荒げてしまいました。

その瞬間、はっと気づいたのです。――今日は、空気の入れ替えのために、車の窓を少しずつ開けていたことを。

 

もしかしたら、あの一言が、窓から外へ漏れて、あの女性の耳に届いてしまったかもしれない。

もう声に出してしまった以上、取り返しはつきません。

たまたまお互いにタイミングが悪かっただけかもしれないのに、私のひと言でさらに嫌な気持ちにさせてしまったかも、と思うと後味が悪く、心に重く残っています。

 

声にした言葉には、力があります。

言霊――まさに、その意味を改めて考えさせられる朝でした。

 

どうか、あの声が届いていませんように。ラジオの音のほうが大きくてきっと聞こえていないはずと自分に言い訳したりして•••

そして、次に同じようなことがあったとしても、深呼吸をして、言葉を飲み込める自分でありたいと思います。

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